イタリア暮らしが始まってすぐの時、私は郵便局の窓口の女性局員さんと大喧嘩した事があります。
なんでかって?
それはお客様にその態度???ってムカついてきちゃって・・・
我慢できなくなっちゃったんです。
タイトルに怒りを素直に表すイタリア人って書きましたが、まあ私もだった。笑
だけど大人のくせに大喧嘩するなんて・・・そんな事をしちゃった自分に自己嫌悪しました・・・
でも、そこから見えてきた私の心の中をシェアします。


喧嘩をした女性さんの第一印象
当時、私は殆ど一人で郵便局に行ったことがありませんでした。
多分2回目か3回目の一人で行く郵便局でした。なので若干緊張気味・・・
それはイタリア語が上手く話せないから言われたことが理解できるか・・・
と言う不安からでした。
ちなみに私の住んでいる所は2600人しか住んでいない小さな町ですので郵便局も窓口は2つだけの小さな郵便局です。
そしてみんな知合いな感じのアットホームな感じなんです。
局員の人は局長のおじいちゃんと30代ぐらいの女性局員さん(喧嘩した相手)の二人。
局長のおじいちゃんは物静かでとっても親切で穏やかな人で局長さんとだけ窓口で接したことがありました。
その日は郵便物の不在票が入っていたのでその郵便物を受け取りに行ったのですが窓口で担当になったのは局長では無くムスッとしている女性局員さんでした・・・。
夫宛の郵便物だったのですが本人以外の人が取りに行く場合は代理の人の身分証明書と本人の誰誰に委託しますのサインが必要との事だったんです。
でも夫も私も良く不在票を読んでおらず彼はサインをしていなかったため、その指摘を受け次の日に出直す事となりました。
ですが、その時の私への説明と態度が私的には
「な、なんなんだ・・・この女は・・・・(一一”)・・・・」
と感じる態度だったのです。笑
印象として説明すると
「次の人! あ、アンタ? 何? 不在票? あ、コレ、ダメ! ココにサインねーし(・へ・) ムリ!」 ポイっ
みたいな感じで不在票をポイッってして私に突き返したのです。
私は「くわー----っ(◎_◎;)ナニこいつ・・・・」
と感じるのを抑えつつ、仕方が無いので引き返しました。
まずここで最悪な印象を持ちました 笑
次の日に出直す
次の日夫にサインをしてもらい、またあの女性局員さんだったらちょっと嫌だなぁ・・・と思いながら郵便局に行きました。
で、私の番が来たのですが運悪く?またそのお姉さんの窓口の順番でした・・・
夫のサイン入りの不在票を渡し、私の身分証明書も渡しました。
が!私の身分証明書では無くて夫の身分証明書ではないと不在票と交換は出来ないと言われたのです。
でも、不在票には代理人の身分証明書と書いてあり
「いやいや代理人のって書いてます・・・汗」
「のーのーNO! 本人のだから!」
で、押し問答・・・
見かねたおじいちゃん局長が出てきて、そのお姉さんが間違っている事が判明したのです。
あ、ちなみにイタリアでは間違ったことを堂々と伝えてくる人が多いです。
その時の、何て言ったらいいのかな・・・
もちろん謝ったりも無く「フンっ(・へ・)」みたいな態度に私は怒りを抑えられなくなってしまいました( ;∀;)
バトル勃発
怒りを抑えられなくなった私は
「あの・・・なんでそんなに感じ悪いんですか?(-_-)」
って低めなトーンで言ってしまいました。(イタリア語でです)
その私の一言を皮切りに100倍返しのキレっぷりでお姉さんから私への攻撃が!!!(◎_◎;)
もーなんて言ってたか全然聞き取れない早さのイタリア語ですさまじいく反撃をされちゃいました。 笑
私もへたくそなイタリア語で反撃! やりあっていたらおじいちゃん局長に「まあまあまあ・・・・(;’∀’)」 と促されバトルは終了しました。
私が喧嘩した後に感じた事
家に帰る帰り道、泣きながら帰りました(^▽^;)
涙の中にあった気持ちは色々でしたが、まず単純にこんな風に他人に大声で怒鳴られたことが無かったのでショックでした。
それから私はお客様であり、向こうは働いてる人、お客様の私にこんな扱いなんて信じられない!
しかも自分が間違っていたにも関わらずごめんなさいの一言も無いなんてありえない!!!
そして、イタリア語だったため、思ったことが100%言えなかった事、とにかく色々と悔しいやらショックやらの涙でした・・・・
そこから見えてきた色々な事
後から冷静になった時に見えてきた事も色々とありました。
自分の状態
まず、そのお姉さんの態度が不親切、不機嫌に見えていて彼女の態度が悪すぎる!と思っていましたが、私自身の状態も悪かったんだな・・・と言う事に気が付きました。
私は一人であまり行った事の無い郵便局に行く事に緊張をしていました。
だから余裕のない私に親切に優しくして欲しかったんだな・・・と感じました。
もし、私に余裕があった状態だったら、不親切で不機嫌な女性局員さんに「あらら・・・(^▽^;)」 と大らかな気持ちで接する事が出来たかもな、と思いました。

働く人とお客様への自分の持っている視点
日本では「お客様は神様です」のような精神でお店の人と利用する人の間に上下関係が多少なりとあると思っています。
でもイタリアだけでなく、諸外国ではその辺の上下関係が無く、とっても平等な感覚です。
この騒動があった頃、私はまだ日本での価値観にとても影響をされていたな・・・と思いました。
勿論、客が上だ!と威張りたい気持ちは無いですし、多くの日本人にとってそういう意味での「お客様は神様です」って意味では無いのも分かります。
ただ「もてなしてもらえる」に慣れてしまっていて、その感覚が「丁寧にされて当たり前」のような感じに自分の奥深い所で変わって擦り込まれちゃっていたなっと感じました。
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イタリア人は自分のその時の状態に素直
人間だから不機嫌な時も上機嫌な時もあります。
日本では仕事中に自分の不機嫌さを出すなんて言うのは大人として社会人としてNGな事だと思いますが、イタリア人はこの女性局員さんだけでなく、皆かなり素直に不機嫌さを出してきます。
いや、特に不機嫌な訳でも無いかもしれないど、仕事中にニコっとしていない人が多いのです。
なので日本人のように仕事中に上機嫌(ニコニコ)を装わないって言う表現の方があっているかもしれません。
平気でため息とかつきますしね。笑
ニコっとしていない様な状態で接せられると「私、何かしちゃったのかな・・・?(◎_◎;)」とか「きっと日本人だから嫌がられてるのかも・・・」なんて自動的に感じちゃうことも多かったですが、そうではないんだなって事が今は分かります。
彼らは圧倒的に自分に素直なだけ。
そしてそんな風に素直に出来る社会はストレスが少ないし素敵だな・・・と今は思っています。
その後の女性局員さんとの関係
結論から言うと、その後すぐにとっても仲良しになりました。
その後、郵便局に行くのは嫌だな・・・って思ったんです。
だけど色々と思い直した私はニコニコ顔で「Ciao♡」って声をかけました。
そしたら彼女もニコニコしていて、それからは色々お話したり海に一緒に行こう!ってなったり仲良しになりました。
勿論、彼女は機嫌を素直に出して働いてるから仏頂面で働いている時もありますが・・・笑
そんな時も「疲れてる?忙しそうだもんね」なんて話しかけると、そうなのよ~聞いて聞いて!って感じに色々と話してくれます。
そういう雑談が出来るっていいですよね。
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まとめ
この事から、私はあの時に自分のイラっとした怒りをぶつけて良かったと思いました。
大喧嘩をしたことで彼女の事もイタリア人の事もそして何より自分の中にある物が見えたからです。
いつも自分自身がご機嫌さんでいれば誰かが不機嫌そうにしていたり誰かに怒りをぶつけられるような事があっても「何があったのかな?」って相手の方を見れます。
それが自分にとって心地良い自分で過ごせる秘訣だなと思いました。
あと思うのは、やっぱり伝え方ですよね・・・
伝え方って技術でもあります。
だから伝え方のコツを学ぶ事って自分のためにも相手のためにもなって面白いです。
学んでみるのも良いですよね。

